平成12年の商法改正により導入された会社の組織再編の一方法に会社分割がございます。
新会社法の施行により一部変更はございましたが、基本的な構造は同様です。
会社分割には、新設分割と吸収分割の二通りの形態があります。
新設分割は、分割する会社の特定部門の営業全部を新設する会社に譲渡する形態で、吸収分割は既存の会社に譲渡する形態となります。
会社分割は、営業譲渡と非常に似ていますが、営業譲渡の場合、債権者からの同意を得る必要があり、説明や承諾書の入手等多大な労力と時間を要することになります。
これに対して、会社分割の場合、譲渡される営業にまつわる権利義務が承継会社に承継されることになるため、債権者の承諾は不要となります。
従いまして、債権者の同意を得るために紛糾が予想される場合等には、営業譲渡ではなく会社分割制度を選択することによって、時間と労力の短縮が可能となる場合があろうかと存じます。
会社分割制度のメリット