債権回収が難航している場合に、直接債務者へ請求する以外に、債務者が有する売掛金等の金銭債権に対して差押をする方法がございます。

この点、差押命令が発令されると、第三債務者は、被差押債権を債務者へ支払うことが禁止され(民事執行法145条1項)、仮に債務者に弁済してしまった場合、差押債権者に対抗することはできません。

そのため、一般的に、第三債務者は、法務局へ被差押債権相当額を供託することになります(民事執行法156条1項)。
供託により、第三債務者は、自己の本来の債権者である差押債務者に対する債務を免れる上に、差押債権者等に対抗することができるからです。

上記のように、債権回収手段として、債務名義の確定までに時間がかかることが予想される場合には、第三債務者に対する金銭債権を差押することによって、債権回収リスクを軽減できる場合もあると考えます。

金銭債権の差押
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