先日、顧問先より、契約書チェックの依頼を受け、その中で「不可抗力と免責」に関する質問がありました。

具体的には、あるサービス提供契約を締結していたのに、不可抗力によってサービス提供を受けられなくなってしまった場合に、代金を支払わなくてもよいかという問題でした。

上記のような問題は、債務消滅のリスクを当事者のどちらが負担するのかという意味で、法的には「危険負担」の問題と言われています。

法解釈において難しい議論が錯綜している問題の1つですが、原則として契約書に特別の規定がない限り、民法の規定に従って処理されることになります。

最も一般的な考え方からすれば、上記具体例においては、不可抗力によってサービス提供が不能になった場合には、他方当事者の代金支払債務も消滅することになります。

但し、上記結論は、履行不能に陥った債務がどのような債務かによっても異なりますし、そもそも不可抗力といえるかという点も評価が難しいところです。

それぞれのケースにおいて具体的な法的処理がどのようにされるかという点については、専門家等も交えて十分に確認されることをお勧め致します。

代金支払債務と危険負担
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