今回は、「不法行為の受忍限度」についてです。 先日、不動産オーナー経営学院(REIBS)において、不動産オーナーとして注意すべき点について、民法改正や相隣関係を中心に講義しました。 その講義の中から、相隣関係の問題でも特
テナント明渡時の問題点
今回は、「テナント明渡時の問題点」についてです。 先日、不動産関連の顧問先より、 「現在所有するビルのテナントから、明渡日を前倒ししたいと言われましたが、何か法的問題はありませんか。」 と相談がありました。 まず明渡期限
敷金譲渡の承諾
先日、不動産関連の顧問先より、「現在所有する建物の賃借人から、第三者に敷金返還請求権(譲渡禁止特約付)を譲渡したいので、異議なく承諾してほしいとお願いされましたが、大丈夫でしょうか。」との相談がありました。 まず、前提と
賃貸物件の原状回復
先日、顧問先より、「借りている不動産を、貸主の合意を得ずに必要に迫られて修繕してしまった部分について、返すときに元に戻さないといけないのでしょうか。」という相談を受けました。 賃貸借契約書において、「賃借人が賃貸人の承諾
賃貸物件の修繕
先日、顧問先より、「借りている不動産を必要に迫られて修繕してしまったのですが、この費用は払ってもらえるのでしょうか。」という相談を受けました。 そもそも賃借物件について勝手に修繕等を行うことはできるのでしょうか。 一般的
原状回復義務と通常損耗
先日、渋谷ビルオーナーの会にて、「不動産賃貸借と民法改正」に関する講演をしました。 その中で、特に重要と思われる不動産賃貸借終了後の原状回復義務と通常損耗の関係についての注意点を説明します。 改正民法において、賃貸借契約
不動産賃貸借と民法改正
今回は、「不動産賃貸借と民法改正」についてです。 国会にて審議予定の民法改正法案があります。 重要な法案ですので、国会で成立したとしても、施行は数年先の可能性があります。 この点、渋谷ビルオーナーの勉強会において、当職が
事業用定期借地権
先日、顧問先より、ある土地を倉庫として借りる際に、どのような内容で契約を交わすことが当社にとって良いでしょうかという相談がありました。 様々な事情を考慮しまして、事業用定期借地権を利用することが顧問先に最も適していると考
賃貸借契約における立場
先日、顧問先でもある賃貸借契約のオーナーから明渡請求に関する法律相談を受けました。 その同日、以前裁判を担当した会社より、賃借人として立退請求を受けていますがどうしたらよいでしょうかという相談を受けました(実態としては、
賃貸借契約における連帯保証人の明渡義務
先日、顧問先より「賃借人が行方不明になってしまいましたが、連帯保証人に賃貸物件の明渡を請求することは可能でしょうか」とアドバイスを求められました。 この点、裁判例において、「建物明渡義務は賃借人の一身専属的な義務であって
賃貸人の倒産に伴う敷金
先日、顧問会社より「オフィスビルの賃貸人が倒産しましたが、敷金はどうなるのでしょうか。」という質問がありました。 この点、敷金の法的問題に関しては、賃貸人が申し立てた手続によって差異があります。 まず、賃貸人が破産申立を
定期借家契約の中途解約
先日、顧問会社から、「定期借家契約は原則として期間満了前に解約できないと思いますが、中途解約する方法は全くないのでしょうか。」との質問を受けました。 そもそも居住用定期借家契約については、「(床面積200平方メートル以下
不動産に関する裁判外紛争解決機関
不動産取引に関する紛争解決機関の1つとして、不動産保証協会の聴聞会等の制度がございます(宅地建物取引業法64条の5)。 先日、顧問先会社の関係で上記「聴聞会」に同席する機会がありました。 裁判外という制度の性質上、裁判所
老朽化した賃貸物件の修繕費用
阪神大震災を教訓にして、平成7年にいわゆる耐震改修促進法が制定され、各都道府県及び特定不動産の所有者は、耐震診断を実施し、当該建物の改修に努めるよう求められています。 しかし、特に賃貸物件の場合、そのために必要とされる改
定期借地権の活用
定期借地権には、 (1)一般定期借地権 (2)建物譲渡特約付借地権 (3)事業用借地権 の3種類の借地権がございます。 (1)一般定期借地権の存続期間は50年以上であり、借地権者は、期間満了後更地の状態で借地権設定者に土
1、賃貸人の地位の移転
昨今の不動産市況の影響と思われますが、不動産の賃貸人の経営状況が悪化して、賃貸人が破産又は民事再生を申し立てるケースが増えています。 顧問先会社においても、「オフィスビルの所有者から民事再生を申し立てたと連絡を受けました