先日、顧問先より、「2024年11月1日からフリーランス法が施行されるようですが、どのような点に注意すればよいですか。」との質問を受けました。 特定受託事業者に係る取引の適正化に関する法律(いわゆるフリーランス法)が、2
賃借権の譲渡と敷金
先日、顧問先より、「賃借人より、賃借権を譲渡したい旨の連絡を受けたのですが、承諾した場合、敷金は一旦返金しなければならないのでしょうか。」との質問を受けました。 まず、賃借権の譲渡については、賃貸人が承諾する必要があり、
違約金条項と消費者契約法
今回は、「違約金条項と消費者契約法」についてです。 先日、顧問先より、「自動車販売の解除について違約金条項を規定しているのですが、買主から解除の違約金を支払うことはできないと言われました。 どのように対応したらよいでしょ
支払遅延の禁止(下請法)
今回は、「支払遅延の禁止(下請法)」についてです。 先日、顧問先より、「取引先への代金支払について、下請法における注意点を教えてもらえますか。」との相談を受けました。 下請法の対象となる取引は、事業者の資本金規模と取引の
請負の契約不適合責任(改正民法)
今回は、「請負の契約不適合責任」(改正民法)についてです。 先日、顧問先より、「改正民法によって、請負契約の瑕疵担保責任が契約不適合責任に変更されたようですが、請負人の立場ではどのような影響を受けるのでしょうか。」との質
保証人の極度額(改正民法)
昨年に続いて、東京ビッグサイトにて不動産ソリューションフェアが行われ、「改正民法と賃料保証」についてパネルディスカッションを行いました。 第21回不動産ソリューションフェア 改正民法においては、極度額の定めがなければ根保
定期借家契約の事前説明書
今回は、「定期借家契約の事前説明書」についてです。 先日、顧問先より、「定期借家契約を締結するにあたって、何か注意点はありますか。」という質問がありました。 まず、借地借家法38条1項2項において、定期借家契約を締結する
不動産の瑕疵担保責任期間
今回は、「不動産の瑕疵担保責任期間」についてです。 先日、顧問先より、「売主として、ある個人に不動産を売りたいのですが、その場合の瑕疵担保責任の期間を短くしても問題ないでしょうか。」という質問がありました。 この点、今回
貸借契約の根保証(民法改正)
今回は、賃貸借契約の根保証(民法改正)についてです。 平成29年5月に民法改正法案が成立し、同6月に公布されました。 前回は「定型約款」について説明しました。 今回は、特に賃貸借契約の保証契約時に重要となる「根保証制度」
改正民法に基づく定型約款
平成29年5月に民法改正法案が成立し、同6月に公布されました。 その後、各顧問先より、「民法改正で私たちの業種にはどのような影響はありますか。改正の骨子や概略等を教えて頂けませんか」という相談が増えてきています。 なお、
取締役の利益相反取引
今回は、「取締役の利益相反取引」についてです。 先日、顧問先より、「ある会社と取引を行うとき、当社の役員がその取引会社の役員も兼務していると利益相反にあたりますか。」という相談を受けました。 そもそも、会社法上、利益相反
事業用定期借地権
先日、顧問先より、ある土地を倉庫として借りる際に、どのような内容で契約を交わすことが当社にとって良いでしょうかという相談がありました。 様々な事情を考慮しまして、事業用定期借地権を利用することが顧問先に最も適していると考
銀行との契約締結交渉
先日、会社から依頼を受けて、自社ビル建替えを目的とする銀行との融資交渉に立ち会いました。 特に大手銀行から融資を受ける場合には、定型的な契約文言で判断されることも多く、交渉に弁護士が立ち会う必要性について疑問を持たれる方
定期借家契約の期間満了通知義務
先日、顧問先より「定期借家契約において、期間満了までに終了通知をしなかった場合、借家契約はどうなるのか」という相談がありました。 結論から言えば、期間満了まで終了通知を行わなかった場合には、普通借家契約が締結されたと評価
保証債務と信義則違反
先日、顧問先の社長から、親戚の子どもが借りたマンションの連帯保証人となっていた件で、 オーナーから高額の滞納家賃が請求されたという相談がありました。 この点、連帯保証人であれば、法的にはオーナーから滞納家賃を請求された場
賃貸借契約と中途解約条項
賃貸借契約における中途解約条項は極めて有用性があります。 この点、顧問先より、「中途解約条項が明記されていない以前に締結した契約書が出てきてしまった。 同契約書によれば、期間満了まで賃料支払義務が規定されている。どうにか
ウェブサイト上の契約合意
インターネット上で様々なサービスが提供されるようになり、顧問先より、書面に基づく契約書だけではなく、ウェブサイト上での契約やサイト利用規約等に関する相談を受ける機会も多くなってきました。 この点、ウェブサイト上における契
代金支払債務と危険負担
先日、顧問先より、契約書チェックの依頼を受け、その中で「不可抗力と免責」に関する質問がありました。 具体的には、あるサービス提供契約を締結していたのに、不可抗力によってサービス提供を受けられなくなってしまった場合に、代金
外国法人との契約書における印紙
先日、顧問先より海外企業との契約書を作成する際の印紙の要否について質問を受けました。 最近の株価上昇によって機運は変わりつつありますが、日本国内のマーケットが縮小傾向ですので、特にアジアへの進出を考えられている企業も多い
フランチャイズ契約
最近、顧問先会社からフランチャイズ契約の相談を受ける機会が多くなってきました。 また、裁判例等でも幾つか興味深い事例も散見されるようになっています。 フランチャイズ契約については、コンビニエンスストアなどが広く普及してい
契約書以外の書面の重要性
企業間同士のやり取りにおいて、契約書が重要な役割を果たすことは間違いありませんが、担当者のサインであったとしても重要な証拠になり得ることがあります。 例えば、プログラム製作・広告・建築請負など、当初の合意時点では完成態様
契約書の法的チェック
最近は契約書の重要性が広く周知されてきたようで、取引を開始するにあたって、契約書を交わすことはもちろん、双方が契約書の条項を事前にチェックすることで、後日の紛争を防止しようとする企業が増加していることを感じています。 当
商事留置権及び民事留置権の異同
企業間の取引において、一時的であったとしても倉庫契約など「他社が自社の商品を占有している状態」に置かれることがあります。 そのような場合には留置権が多く問題になりますが、商事留置権や民事留置権など成立要件が異なる法的概念
就業規則の作成及び変更
先日顧問先から、「従業員が10人を超えることになりましたので、就業規則を作成するに当たって注意事項等があれば教えて下さい。」という依頼を受けました。 この点、就業規則を作成及び変更する場合、以下の手続要件と実体要件に留意
特定商取引に関する法律の改正
平成20年6月18日付にて経済産業省において、「特定商取引の一部を改正する法律」が公布されています。 施行日は公布日から起算して1年6ヶ月を超えない範囲内において政令で定める日とされていますので、平成21年末までには施行
知的財産権訴訟の期間短縮
平成19年4月1日に施行された改正商標法にて小売業・卸売業の商標登録が可能になるなど、企業活動において知的財産権管理の重要性が高まっています。 この点、特許権等の知的財産権をめぐる民事訴訟の第1審にかかる期間が約1年とな
独禁法の再販価格維持の禁止
独占禁止法で禁止されている不公正な取引の1つに「再販売価格の拘束」がございます。 すなわち、商品の供給者は、供給先である事業者に対して、転売価格を指示することはできません(19条)。 公正取引委員会が認める特定の商品(医
商標権侵害への対応
商標法に基づいて、商標権者は、指定商品又は指定役務についての登録商標の使用を独占し、他人による類似商標の使用等を排除することができます(商標法37条)。 具体的には、商標権の侵害に対する措置には、①差止請求、②損害賠償請