先日、不動産関連の顧問先より、「現在所有する建物の賃借人から、第三者に敷金返還請求権(譲渡禁止特約付)を譲渡したいので、異議なく承諾してほしいとお願いされましたが、大丈夫でしょうか。」との相談がありました。 まず、前提と
類似品と不正競争
先日、顧問先より、「インターネット上に当社の商品と形状・機能がよく似た商品が売られていますが、何か法的な対抗措置はありませんか。」と相談がありました。 また、他の顧問先より、「当社の提供するサービスと酷似した名前を他の会
少額訴訟手続
先日、顧問先より、「ある取引先に商品の売買代金50万円を請求したいのですが、何か良い法的手続はないでしょうか。」と相談がありました。 商品代金を請求する手段として、直接交渉することに加えて、電話による口頭での請求、普通郵
弁護士会照会と銀行口座
先日、顧問先より、「裁判で勝ったのに相手方が支払ってくれません。回収したいのですが、銀行口座も分からなくて何か方法はないでしょうか。」とご相談を受けました。 債務者に支払いを求める手段として、示談や訴訟等様々な方法があり
事業譲渡の注意点
先日、顧問先より、「別の会社から、事業を譲り受けたいのですが、どのような手続や書類が必要でしょうか。」というご相談を受けました。 事業譲渡の際は、事業を譲り渡す会社と譲り受ける会社の双方に、様々な手続が必要とされますので
会社として出資を受ける際の注意点
先日、顧問先より、「新しい投資家から出資を受ける際の注意点について教えて頂けますか。」という相談を受けました。 ある投資家からの出資を受ける際、一般的には投資契約書を作成します。 投資家と投資を受ける企業間においては、投
会社の重要な財産処分行為
先日、顧問先より、「会社保有の重要な財産を他社に処分したいのですが、どのような手続が必要でしょうか。」という相談を受けました。 会社法上要求されている手続として、「重要な財産処分」に該当するかという判断にあたって検討すべ
賃貸物件の修繕
先日、顧問先より、「借りている不動産を必要に迫られて修繕してしまったのですが、この費用は払ってもらえるのでしょうか。」という相談を受けました。 そもそも賃借物件について勝手に修繕等を行うことはできるのでしょうか。 一般的
取締役の利益相反取引
今回は、「取締役の利益相反取引」についてです。 先日、顧問先より、「ある会社と取引を行うとき、当社の役員がその取引会社の役員も兼務していると利益相反にあたりますか。」という相談を受けました。 そもそも、会社法上、利益相反
所在不明株主の取り扱い
今回は、「所在不明株主の取り扱い」についてです。 先日、顧問先から、「株主と連絡がつかなくなってしまった場合、その株主が持っている株式をどのように処理すればよいのでしょうか。」という相談を受けました。 会社側からすれば、
株主提案
先日、弁護士ドットコムより依頼を受けて、「クックパッド」創業者と現経営陣の対立について、「株主提案」についての記事を寄稿しました。 具体的には、株主提案等に関する質問に対して、以下のような回答をしています。 「クックパッ
黄金株=拒否権付種類株式
顧問先から「事業承継」に関する相談を受けることも多くなってきました。 その中で、「黄金株」についての相談も多くあります。 まず、黄金株といっても、そのような名称の株式は会社法上には存在しません。 正式には、拒否権付種類株
会社は誰の物か?
今回は、「会社は誰の物か?」についてです。 先日、弁護士ドットコムより依頼を受け、稲盛和夫氏の「株主よりも従業員が一番」という考えは、会社法とは矛盾しませんかという説明を求められました。 具体的には、稲盛氏がある記事にお
退職エントリと給与明細の公開
先日、弁護士ドットコムより依頼を受け、会社の「給与明細」を ウェブ上の「退職エントリ」で公開しても法的に問題ありませんかという点の回答をしました。 退職エントリとは、退職に至った経緯が書かれたブログ等のことで、会社の雰囲
マイナンバー制度と法的罰則
今回は、「マイナンバー制度と法的罰則」についてです。 先日、顧問先企業より、マイナンバー制度の法的罰則についての質問がありました。 平成27年10月から、住民票を有する国民一人一人に12桁のマイナンバー(個人番号)が通知
事業用定期借地権
先日、顧問先より、ある土地を倉庫として借りる際に、どのような内容で契約を交わすことが当社にとって良いでしょうかという相談がありました。 様々な事情を考慮しまして、事業用定期借地権を利用することが顧問先に最も適していると考
賃貸借契約更新後の保証人の責任
先日、顧問先より、借主が死亡して連帯保証人へ請求したいのですが、更新の際に新たな書面を交わしていませんでした。 それでも請求できますかと質問されました。 この点、以前は考え方が分かれていましたが、最高裁平成9年11月13
営業秘密と顧客情報
先日、顧問先より、退職した社員が、競業他社に就職して顧客情報を営業活動に使用した場合に、どのような対応方法があるかという相談を受けました。 一般的に言えば、適切な管理下にある顧客情報は営業秘密であり、勝手に持ち出して使用
医療法人社団の「社員」とは?
先日、医療法人社団である顧問先から、「社員」についてのご質問がありました。 医療法人社団でいう「社員」とは、従業員やサラリーマンのことを示す「社員」という意味ではありません。 分かりやすい例で言えば、株式会社でいう株主を
自転車事故と会社経営
東日本大震災以降、都心部を中心に自転車通勤する人が増えており、顧問先より、通勤途中に従業員が交通事故の加害者又は被害者となってしまった場合の会社としての対応及び責任について質問がありました。 法的問題点は多岐に渡りますが
企業における収賄罪
先日、顧問先より一般企業における収賄罪についての質問がありました。 まず原則として、刑法をメインとする収賄罪の対象は、公務員及び公務員に準じるような 公共的な業務に就いている者が主体とされています。 一定の公の職務上の地
クーリング・オフと通信販売
先日、顧問先企業よりクーリング・オフに関する質問がありました。 そもそも契約が有効に成立している場合に、後から遡って無効とするには、何らかの合理性ある理由が必要です。 そうであるのに、クーリング・オフ制度を適用して、理由
退職金支払の慣行
先日、退職した従業員より、顧問先会社に対して退職金なるものを請求されていましたが、顧問先勝訴の判決が確定しました。 顧問先会社に退職金を支払う義務があるのではないかと主張された事案でした。 退職金は、一般的には規則等の明
会社に対するウェブ上の書き込み
先日、会社に対するウェブ上の書き込みに関して相談がありました。 ウェブ上の書き込みは匿名性が高いことから、十分な根拠もなく、真実とは異なる書き込みも散見されます。 そのような書き込みは、ウェブ上では半永久的に保存されてし
従業員の解雇
先日、顧問先より、従業員の解雇に関する相談がありました。 新しく従業員を採用する場合には、どの会社でも慎重に書類審査や面接を行い、会社に貢献してくれる人材を探しています。 しかし、現実には、書類審査や面接だけで従業員の資
ウェブサイト上の契約合意
インターネット上で様々なサービスが提供されるようになり、顧問先より、書面に基づく契約書だけではなく、ウェブサイト上での契約やサイト利用規約等に関する相談を受ける機会も多くなってきました。 この点、ウェブサイト上における契
代金支払債務と危険負担
先日、顧問先より、契約書チェックの依頼を受け、その中で「不可抗力と免責」に関する質問がありました。 具体的には、あるサービス提供契約を締結していたのに、不可抗力によってサービス提供を受けられなくなってしまった場合に、代金
未払い残業代
顧問先より、退職した従業員から未払い残業代の請求を受けてしまい、「付加金制度によって2倍支払わなければならない」と請求されていますが、本当なのでしょうかという相談を受けました。 この点、後述する労働基準法によって、残業代
外国法人との契約書における印紙
先日、顧問先より海外企業との契約書を作成する際の印紙の要否について質問を受けました。 最近の株価上昇によって機運は変わりつつありますが、日本国内のマーケットが縮小傾向ですので、特にアジアへの進出を考えられている企業も多い
企業年金基金
AIJの問題等でクローズアップされることが多いのですが、顧問先の一部上場企業の企業年金基金より、事実婚配偶者の認定について相談を受けていました。 企業年金基金の業務としては、年金の運用というメインの業務以外にも、遺族一時