目次
顧問弁護士制度
1、顧問弁護士の有用性
顧問弁護士は、迅速・適切な法律相談その他のリーガルサービスを提供する制度でございます。
企業活動において会社は多くの法律問題に常に直面しており、契約書の作成など事前に法律専門家の助言を得ていたら紛争にならなかったものは少なくありません。顧問弁護士として、常日頃から顧問先の企業事情に精通することで、より早く適切な解決方法を提案できる場合が多くございます。
2、顧問弁護士の費用・業種
顧問弁護士の費用は、企業の規模・相談の頻度・依頼業務の範囲などを考慮して定めます。予め決めた範囲の業務外については、別途話し合いにより決定します。
顧問料は月額5万円が基本料金となりますが、当事務所での顧問先は現在約45社あり、月額3万円~20万円の範囲で顧問契約を締結しています。
現在、不動産会社、IT関連企業、物流会社、メーカー等、業種が多岐に渡っています。
守秘義務に反しない限度で列挙すれば、不動産(港区・千代田区・中央区・豊島区・渋谷区・埼玉県)、芸能事務所(港区)、商社(中央区)、アパレル(千代田区・港区)、IT(港区・渋谷区)、住宅・物流(静岡県)、小売(八王子市)、美容(三鷹市)、社労士法人(文京区)、医療法人(茨城県)、流通(埼玉県)等の顧問先会社がございます。
3、顧問契約に基づく法的サービスの基本的な内容
電話・FAX・メール・面談等による法律相談のほか、簡易な契約書等の法律文書チェックが基本となります。 顧問料の違いは、法律調査も含めた弁護士の実働時間の上限となっています。
また顧問弁護士として、各顧問先会社からどのような場面で法律的な相談を受けて、具体的にどのように法的アドバイスをさせて頂いたのかという事例等については、本ホームページのブログ記事や他のサイト等にも寄稿しています。よろしければご参考にして頂ければと存じます。
4、顧問弁護士費用選択の一指針
従業員が10人以内程度であれば、特に問題発生は予期できなかったとしても、保険的な意味合いで顧問弁護士を必要とする場合が考えられます。
また、20~30人程度であれば、上記の場合に加えてコンプライアンス的側面を重視するほか、簡単な書面作成まで依頼したい場合が考えられます。
さらに、50人程度の規模であれば、事業の性質上法的問題の発生が十分に予想されるでしょうし、今後の予防法務的な意味合いも視野に入れている場合が考えられます。
顧問料の一般的な基準を例示させて頂きます。
顧問料の一般的な基準
一般的な中小企業 5万円/月(税別)
顧問料と業務範囲のイメージ
①月3万 | 数ヶ月に1回程度の相談頻度(保険的な意味合いが強い) |
②月5万 | 一般的な顧問契約 月1回程度の相談があるか否かという頻度 |
③月10万 | 毎月必ず1回以上は相談がある頻度 |
④月15万 | 示談交渉についてもある程度顧問料に含めるレベル |
⑤月20万 | 月1回程度、弁護士が会社訪問するレベル(関連会社も含む) |
5、当事務所の顧問弁護士制度に関する理念
アーリーステージでのつまづき等によって、世の中に必要と思われる有用な企業が活躍できない現状を非常に残念に思っています。何らかの問題が起こってから対応したのでは手遅れになる場合が極めて多く、信念を持って日本経済に貢献したいと考えている企業家の手助けを少しでもしたいと考えています。
また、先代社長から世代交代する際、先代社長と密接な顧問弁護士ではなく、今後の長い付き合いを考えて、新たな顧問弁護士を必要とされた社長も当事務所には多くいらっしゃいます。
6、顧問弁護士費用の一部の寄付行為
当事務所において、難民支援活動を行っている日本赤十字社に毎月寄付をさせて頂いています。
社外役員
1、社外取締役及び社外監査役制度の活用
顧問弁護士制度の更なる充実を図る制度として、社外取締役及び社外監査役制度を積極的に活用されている企業もございます。
経営者として経営判断に悩まれる機会も多いと存じます。 その際、例えば月1回程度取締役会に参加させて頂いて、法務的な観点も交えてご意見をさせて頂くことでより良い経営判断の材料にされている会社もございます。
2、社外役員に弁護士を置くメリット
企業が社外役員として弁護士を招聘することには、以下のようなメリットがあります。
法的専門知識の提供
弁護士は法律に関する専門知識を持っており、企業の意思決定や業務において法的な問題が発生した場合に貴重なアドバイスや指導を提供できます。法的リスクの評価や対策の策定において、弁護士の専門知識は不可欠です。
法令遵守の支援
企業は法律や規制の順守が求められます。弁護士は企業の業務や活動が法的に適切かつ合法であることを確認し、法令遵守の支援を行います。彼らは企業の活動における法的リスクを識別し、適切な対策を講じることで、法的トラブルの発生を予防します。
法的紛争の対応
企業が訴訟や紛争に直面した場合、弁護士は法的な代理人として企業を代表し、法的な手続きや交渉を行います。彼らは法的な論点や戦略を理解し、企業の利益を最大化するために法的な手段を駆使します。
コンプライアンスの強化
弁護士は企業のコンプライアンスプログラムの策定や実施において重要な役割を果たします。法的な要件を遵守するための内部規則や手順の整備、教育・トレーニングの実施などを行い、企業のコンプライアンス文化を確立します。
外部の視点と独立性
弁護士は外部からの参画者として、経営陣や内部の意思決定プロセスに対して客観的な意見を提供します。彼らは独立した立場から企業の利益と法的な側面を考慮し、ガバナンスの透明性と信頼性を向上させます。
これらの要素により、弁護士を社外役員として迎えることで、企業の法的リスク管理や法令遵守の強化、法的な問題への迅速な対応などが促進されます。 弁護士の専門知識と経験は、企業の持続的な成長と法的な安全性を確保する上で非常に有益です。
弁護士報酬
弁護士費用は依頼を受ける前に明確に説明し、具体的案件に応じて個別に委任契約書を締結致します。
弁護士費用としては、一般的には案件を着手するに当たり支払うもの(着手金)と、事件終了後に支払うもの(報酬金)がございます。
着手金は、その案件の経済的利益を基準とし、事件の成果にかかわらず発生致します。
報酬金は、その案件処理により確保した経済的利益を基準とし、事件の成果が出た際に依頼者が得た利益に応じて割合的に算出致します。
具体的には通常の民事事件の場合、それぞれ下記一覧表記載の計算式に従って計算致します(最低額が10万円となります)。
下記基準は裁判所に係属するか否かにより差異はなく、第一審と控訴審は別途となります。
経済的利益 | 着手金 | 報酬金 |
---|---|---|
300万円以下の場合 | 8% | 16% |
300万円を超え3000万円以下の場合 | 5%+9万円 | 10%+18万円 |
3000万円を超え3億円以下の場合 | 3%+69万円 | 6%+138万円 |
3億円を超える場合 | 2%+369万円 | 4%+738万円 |